交通遺産をめぐる

関西を中心に隧道,橋梁,廃道などの交通遺産を探索しています.

暗峠 (2020. 2. 14.)

前回の記事の続き.和歌山県の旧池田隧道を訪問した後,まっすぐ家に帰るにはやや早い時間だったので,どうしようかと思った末,久しぶりに暗峠にチャレンジすることにした.

 

暗峠 (くらがりとうげ) は,大阪府奈良県にまたがる生駒山地にある峠で,急勾配かつ狭隘な道が続く難所として知られている.

ここを通る暗越奈良街道は,奈良時代平城京と難波を結ぶ道として開かれた歴史ある道らしい.「最短距離で」というのが馬車などを含む車がなかった時代の道 (つまり歩道) という感じを受ける.一般的な山岳地帯の車道と言えば,九十九折りで距離を延ばす代わりに傾斜を緩くするものなので.

そんなヤバい道だが,国道308号に指定されている.まさに酷道である.もっとも,峠道が国道指定されているのは,バイパスの第二阪奈有料道路が自動車専用だからなのだが.

 

というわけで,走行動画がこちら.

もう,のっけから狭くて急.映像で急さが伝わるかわからないが,シートに体が押し付けられるような感覚.ギアを1速で固定して,アクセルをかなり踏み込んでなんとかゆっくり登れるという感じ.途中 2:53 あたりで対向車と鉢合わせしたためにアクセルを緩めたが,普通に後ろに転がり始めたのですごく焦った.そのくらい急な坂ということだ.

4:05 あたりが一番急な登りかと思う.道路上に残るブレーキ痕が生々しい.以前この道を走った時は,ここでハイエースが空転して立ち往生していた.しかもなぜか道路の右側に寄って.運悪くその時に対向車が来たので私も一旦止まる必要があった.停止状態から発進してこの急坂を登るのは本当に大変だった.サイドブレーキを使った坂道発進をしたのなんて教習所以来だった.今回はそんな目に遭わなくてよかった.

峠の付近 (7:00 あたり) は石畳になっているが,これは江戸時代に敷設された古いものらしい.ただ自動車で通るには適さないな…めちゃめちゃ揺れるしすごい音鳴ってるし.

峠を越えると奈良県.勾配も道幅も多少マシになる.この傾向は生駒山地の他の峠でも感じた.傍示峠とか十三峠とか.阪奈道路もそんな感じがする.地形的な要因だろうと思う.

マシになるとは言っても,狭隘な区間は点在している.道幅が広くなったと思ったらまた狭くなり,そこを過ぎるとまた少し広くなるような繰り返しは人生という感じがする.最後の住宅街 (14:00 あたり) で対向車イベントが発生して泣きながらバックした (泣いてない).

 

今回は大阪府側から奈良県側に向けて走ったが,逆方向にはまだチャレンジしたことがない.大阪府側の方が勾配も道幅もきついので,そこを下るのは本当に怖い.下手にフットブレーキ使うとつんのめりそう.とはいえ,いつか挑戦しようと思う.